はじめに
今回は、2026年5月制作の「ハシビロコウの一家」の作陶秘話をお伝えします。
以前の私は、特にハシビロコウに関心も無く、
陶芸で作ってみよう・・・などという発想もありませんでした。
作陶のきっかけは、NHK「ダーウィンが来た!」でハシビロコウの特集を観た事でした。
それでは、「ハシビロコウの一家」の作陶プロセスをご覧下さい。
NHK「ダーウィンが来た!」で知ったハシビロコウの生態
アフリカの湿地帯に生息する巨大な鳥「ハシビロコウ」は、
獲物の魚を捕らえるために何時間もじっと動かずに待ち伏せする事で有名で、
「動かない鳥」とも言われていますが、子育ての時は大忙し!
湿地帯にある巣が沈んでしまわないように、
周辺の丈の高い草を取って来ては巣材を継ぎ足していました。
巣の周辺は、ミステリーサークルのようになっていました(笑)
熱帯の気候の為、雛が暑さで苦しまないように
大きなくちばしで水を汲んできては、上からドバ~と雛に掛けてあげていました。
喜ぶ雛の姿を見守っていた親鳥。
コワモテのハシビロコウの表情が笑って見えました。
大きな翼を広げてアフリカの大空を滑空する姿や、
愛情深く子育てをする姿にすっかり魅了されたのでした。


「ハシビロコウの一家」の作陶プロセス その①「大地」と「草」の成形
まずは、いつものように土台の「大地」から作り始めました。
普段使っている土(特こし粘土)は焼くと白くなるので、
今回は、黄土色っぽい「五斗蒔(ごとまき)土」で作りました。
五斗蒔土はざらざらとした質感で、
なめらかな特こし粘土と比べると、成形が難しく感じました。
土台の「大地」が出来たら、次は「丈の高い草」の成形です。
”陶芸で、草ってどうやって作れば良いのだろう・・・”と困りました。
陶芸教室のベテラン会員さん達に尋ねて回り、
「草に見立てた「たたら」を土台に立てる」という方法になりました。
「大地」と「草」ができたら、いよいよ「ハシビロコウ」の成形となるはずでしたが、
1つ前の作品「平飼い養鶏場 パグファーム」の素焼きが終了して
着色の段階となったため、こちらを優先させました。
この判断が、失敗でした・・・
土台に2度もひびが入る!
2週間後に再び「ハシビロコウの一家」の続きをしようとしたところ、
かなり乾燥が進んでいて、成形の途中でひびが入ってしまいました。
1から作り直したのですが、使用した土の状態が悪かったらしく、
今度は、素焼き後にひびが入ってしまいました。
先生に相談して、「裏側からパテで補修して、表面は「草」を乗せてカモフラージュする」
という方法を取る事にしました。
2度も失敗をして、以下のように反省しました。
・成形途中の作品は、成形が終了するまで乾燥させないように管理する事。
・1度加工した土は、粘り(可塑性)を失っているので十分に寝かせて使用する事。
(今回の場合だったら、新品の粘土を使用するべきでした。)


おわりに
お読みいただき、ありがとうございました。
次回は、「ハシビロコウの一家」の作陶秘話(後編)をお伝えしたいと思います。